名前が思い出せず忘れものも増えた

脳機能を回復させるために必要なのは休養です。まずは１日フ時間以上の睡眠をとるようにしましょう。寝ていても、翌日の段取りが気になり、脳がまったく休んでいないこともあります。脳を使うという意味では、考えたことも実際に行ったこともまったく同じ。一晩中脳かフル回転していては、ますます脳機能が低下してしまいます。

脳には必ず栄養（脂質、糖質、ビタミンＢとミネラル）が必要です。大切なのが、ＤＨＡ（ドコサヘキサエン酸）やＥＰＡ（エイコサペンタエン酸）などの必須脂肪酸。記憶力をアップし、動脈硬化予防にもなります。サバやイワシなどの青魚。鮭やマクロのトロに多く含まれるので、意識してとるようにして。イチョウ葉エキスは、脳の血流を改善させ記憶力の回復に役立ちます。

一時的に脳を覚醒させるカフェインやアルコールは控えましょう。

背骨は椎骨と呼ばれる骨が連結したもの。この椎骨間をつなぐ関節をゆるめ、筋を伸ばすと血流がよくなり、自律神経が刺激され、リラックスできます。床にあおむけに寝てひざを抱えると、椎骨間を伸ばすストレッチに。また、椅子に座ったまま行うストレッチでも、脳がリラックスします。

①椅子に座り後ろ手を組む。

②息を強く吸い込みながら、両手を後ろで高く上げる。

③息をとめ、苦しくなったとら一気に吐き、力を抜く。

これを５回ほど繰り返しましょう。
おなかに力を入れて息を吸い、息を長く吐く呼吸は、自律神経を安定させ、頭がスッキリします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「過去の記憶がよみがえる」と言われるように、香りはダイレクトに大脳辺縁系を刺激し、自律神経や情動に影響を与えます。お気に入りの（ハーブには、気分をリフレッシュさせたり、リラックスさせる効果も。ローズマリーは記憶力を、パジルは集中力を高め、仕事や勉強の能率をアップさせます。寝る前に一日の楽しかったことを思い出したり、前日に食べたおいしいものを思い出す習慣をつけると、記憶力を高めるトレーニングに。手指を使う単純作業は脳の血行を促進し、ストレス発散にもなります。

漢方薬は、アルツハイマーなどの認知症の予防にも効果が期待できるといわれています。女性外来、婦人科、漢方外来などで相談しましょう。日常生活に支障をきたしたり、新しいことがまったく覚えられないなどの場合は、早めに精神科を受診し、認知機能や脳の異常について検査を。